第2話



「むつおせんせーい!!ゆうちゃんが!」

走ってむかったはずの睦雄せんせいは、くちを開けたままあ然としています。
どうしてかって?
鼻血を流しながら、おもちゃの手裏剣で遊ぶ雄ちゃんがそこにいたからです。

「はっ!!ゆ、雄ちゃん!はなぢ、はなぢ!!!」
「なに!?あーまた、おいらの知らんあいだにぃ!!」
雄ちゃんはティッシュを一枚とると、おもむろに

ぶーーーーーーーーっ!!

「雄ちゃん・・。鼻血はかまずにね、鼻の穴にティッシュをつめて
 上むいて、首をとんとんってしなきゃ」
「睦雄先生。それは間違ってると思うよ、僕は。首をとんとんするのは良くないって。
 上むくと、いつまでも血がたまって、違うほうに血がいっちゃうし、いつまでたっても
 鼻血の雄ちゃんだよ。」
「・・・・陽ちゃん」

陽ちゃんは、3本指を作れるんだろうなと、ひそかに思う睦雄せんせい。
そのとき、部屋の隅のほうで不思議なビームが飛び交いはじめていました。
なんだ?あのビームは?と睦雄せんせいが近づくと・・・。

行け!睦雄せんせい。戦え!睦雄せんせい。そうる幼稚園の園児は手強いぞ。


- 2 -

←PREV | INDEX | NEXT→